展示「ミニ展示」のご紹介 (場所 1階 カウンター横)
1階カウンター横にて、ミニ企画展「平和を考える」を開催しています。
阿利莫二氏(1922-1995)の著作『ルソン戦-死の谷』(岩波書店刊,1987)を中心に、厳選した資料を展示中です。
阿利氏は1943年の学徒出陣でフィリピンへ赴いた記録を、戦後40年以上経ってまとめ、出版されました。「もし生きて帰ったら、必ず故国の人に語り告げる」(あとがき)という、戦場での約束を果たしたのですが、「いまだに語りをはばかることもある」(同)ともあり、従軍経験の過酷さ、それを語ることの難しさを思わずにはいられません。
福智町所蔵の資料として、寄せ書きのある国旗などを展示しています。
図書については『野火』『レイテ戦記』『ビルマの竪琴』などの小説、インパール作戦やガダルカナル島の戦いについてのノンフィクション、『世界のともだち』シリーズ(偕成社)から、現在ルソン島北部に住む子どもを取材した「フィリピン」(石川直樹/写真・文)など、太平洋戦争の中でも南方戦線に関する資料を中心に並べています。
読み進めるのがつらい著作もあるかもしれませんが、この機会に、あのとき何があったのか、当時の方々、語りうる部分を残してくださった方々に思いをはせながら、資料に触れてみませんか。
展示期間は8月末までです。ぜひご覧くださいね。