弁城のベンチを極力直そう その1

2016/03/31

ひさかたの光のどけき春の日に
しづ心なく花の散るらむ

春の訪れを日増しに感じ、紀友則の和歌が口をついて出てきてしまう今日このごろ。みなさん、いかがお過ごしですか? 自分はというと、現代社会で荒んだ心身を癒すため、先日「ほうじょう温泉ふじ湯の里」に行ってきました。

ほうじょう温泉ふじ湯の里とは?

ほうじょう温泉ふじ湯の里は、福智町の中心部の福智町役場から徒歩20分、福智町弁城にある温泉施設です。福智町の公式Webサイトによると、2004年のオープン以来、その豊富な湯量と優れた泉質により「筑豊一の温泉」との呼び声も高く、有名温泉情報誌で「九州の温泉50選」に選ばれたとのこと。福智町の人口はおよそ2万5000人ですが、それを遥かに凌ぐ38万人以上もの来館者が毎年この場所に訪れるといいます。

IMG_8807

こんな感じです。ぼんやりしていたら夜になってしまって、まったく建物のディテールがわからなくなってしまいましたが、割とモダンな佇まいで、キレイな建物です。キレイついでに、福智町の空もキレイです。

IMG_8845

入り口はこんな感じ。ふじ湯の里が気になるという方は、ぜひこの看板を目印に向かってきてください。今気づきましたが、ピザ……もといピッツァも販売していたようです。

ほうじょう温泉ふじ湯の里のベンチ

温泉に入ると、やはり汗をかきます。これ以上の医学的なことはわかりませんが、それが過ぎるとなんだか身体に悪そうな気がしますので、個人的には事前・事後の水分補給を心がけております。ということで、ふじ湯の里に入る前に自動販売機へ。

IMG_8841_s

IMG_8816_edited

IMG_8810_edited

ごく普通の自動販売機。意識が高いので、ミネラルウォーターしか飲みません。110円を入れて、ミネラルウォーターを買おうとした、その時……

IMG_8838_s

ベンチの脚のカバーないじゃん!

ここだけカバーがないなんて、なんだか気持ち悪くないですか? 正直「別に……」って気もしますけど、逆に直さない理由もないですよね? なんかコンクリートに錆が写っちゃってるし。というわけで、3Dプリンターを使ってカバーをつくることにしました。

採寸する

このベンチを観察すると、1つのことが理解できます。それは、どの脚にも同じようなカバーが取り付けられている、ということです。その道のプロが見たら「1本1本違うんだよ」とたしなめられそうですが、少なくとも今の自分には同じに見えます。ですから、これらのカバーと似たようなものをつくり出すことができれば、この脚も直すことができる。そのように考え、3Dプリンター用のデータをつくるべく、早速ほかの脚に取り付けられているカバーを採寸しました。

IMG_2240

IMG_2241

ノギスの使い方を誰からいつ教わったのか、まったく思い出せないにも関わらず、サクサクとノギスを使えてしまう自分が怖いです。ノギスの才能があるかもしれません。ノギスは、ちょっとやる気出すだけで1/10mm単位でモノの大きさを測ることができるナイスなアイテムです。このWebサイトをご覧のみなさんも、この機会にぜひ導入をご検討ください。ノギスの使い方はこちらをどうぞ。
http://jp.misumi-ec.com/pr/vona/fs/knowledge/calipers/

そうこうしているうちに、無事採寸が終了しました。この採寸結果にもとづいてポンチ絵を描いてみました。

p

直方体(というかほぼ立方体)をベースにした極めてシンプルな造形です。曲面がないため、3Dプリンターで出力するためのモデリング作業は非常に簡単にできそうですが、逆に厚みが小さすぎて出力にあたっては細心の注意を払う必要がありそうな気がします。

ここからはソフトウェアを使ったモデリングの作業に移ります。自分は3Dと言えばもっぱら現実くらいで、ほとんど3Dプリンターやモデリングソフトウェアを触ったことがない初心者野郎です。そんな人間でも比較的とっつきやすいTrimble社の「SketchUp」というソフトウェアがありますので、次回はそのソフトを使ってカバーをモデリングした後、実際に出力し、ベンチを修復するところまで行ってみたいと思います。ご期待ください。

(撮影協力:山岡大地)

【その2へつづく】

渡邉朋也
1984年生まれ。東京都出身、山口県在住。コンピューターとインターネットを使った調べものをベースに、ものづくりやイベント、エッセイ、ダジャレなどを手がけている。好きな食べものはカレー。ちなみに伯父と従兄弟は福岡県北九州市在住。http://www.watanabetomoya.com/

一覧に戻る